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消毒・滅菌・除菌・殺菌の違い|みんなは答えられる?薬学生の常識

感染経路に対する対策として消毒や滅菌などがあります。
皆さんは消毒・滅菌・除菌・殺菌の違いについて説明できるでしょうか?

そこで今回の記事は

消毒・殺菌・除菌・殺菌の違い

について紹介したいと思います。

消毒

消毒

病原微生物を除去したり、死滅させることにより感染力をなくすことを言います。

非病原性微生物の残存は問題としません。

煮沸消毒

低温殺菌(パスツリゼーション)
60℃、30分
牛乳などの食品に用いられます。

消毒薬

一般的に用いられる消毒はエタノールを60~90%薄めたものを使用します。

効果 消毒薬 病原体
細菌 真菌 ウイルス
一般細菌 結核菌 有芽胞菌 一般ウイルス HBV HIV ノロウイルス
グルタラール
次亜塩素酸ナトリウム
ポビドンヨード
エタノール
クロルヘキシジングルコン酸塩
ベンザルコニウム塩化物

滅菌

病原微生物や非病原微生物を含めすべての微生物を完全に除去したり、死滅させることを言います。

高圧蒸気滅菌法

圧力を高めて飽和水蒸気の温度を100℃以上に保ち滅菌する。

高圧蒸気滅菌器(オートクレープ)を用い、121℃、15~20分

実験器具や医療器具の滅菌に最も用いられる。

乾熱滅菌法

ガラス器具に用いられる。

火炎滅菌法

ブンゼンバーナーで滅菌する。

濾過法

孔径0.45µm以下で濾過する。加熱により変性する医薬品などに用いられる。

細胞壁が0.3µmであるためマイコプラズマは使用できない。

ガス滅菌・放射線滅菌法

過酸化水素、酸化エチレンガス、放射線(γ線)で滅菌する。

加熱や水分に弱いもの(精密機器など)

医療現場で多い細長いチューブには不向き。

除菌

洗剤・石けん公正取引協議会では「除菌」とは、「物理的、化学的又は生物学的作用などにより、対象物から増殖可能な細菌の数(生菌数)を有効数減少させることをいいます。」

極論を言うと少しでも病原微生物を減らすことができれば除菌と言えるでしょう。

すなわち、除菌することによって安全性を強調することは認められていません。

洗剤・石けん公正取引協議会について詳しく知りたい方はこちらを参照してください

殺菌

「菌を殺す・死滅させる」いう意味で、医薬品医療機器等法の対象になる消毒薬などの「医薬品」や医薬部外品の薬用石けん、薬用ハンドソープ、薬用洗顔料、薬用ハミガキなどの表示に使われます。

つまり、除菌と同じく程度がありません

国の基準がなく曖昧です。

まとめ

消毒・滅菌は国が定めた基準がありますが、殺菌・除菌は国が定めた基準がなくとても曖昧です。

薬学の分野では国が基準を定めた消毒と滅菌が重要視されています。

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