こんにちは。メタクリルです。
こんな方におすすめ
- 「色が私たちの体にどのような効果をもたらすのか」
- 「社会で用いられている色の効果」
色は生物の神経やホルモンを影響を与えると言われています。
最近では、スポーツや企業のイメージ、活力の向上に重要な役割を持ちます。
原理
色とは人間の目で見える領域の光(可視光線)のことを言います。
波長領域は400nm~800nmで、虹は可視光線すべてを観察できる現象の一つです。
色(可視光線)はエネルギーをもち、色によって波長が異なります。
色の波長は眼から視床下部、下垂体、松果体などを経て、色に対して特定のホルモンを分泌します。
ホルモンは私たちの感情に大きな影響を与えます。
赤色の効果
赤色は「情熱、興奮」といったエネルギッシュな人をイメージする色です。
戦隊シリーズのリーダーもほとんどが赤ですよね。
色に対するイメージは経験によるものと感じられますが、実はホルモンに関係があると考えられています。
赤色は副腎髄質からアドレナリンを分泌します。 アドレナリンとは血管収縮機能、心機能の向上をもたらし血流を促進する作用を持ちます。
ポイント
一説によると赤は血や肉、果実など遠い祖先から「生命」にとって大切な色として受け継がれているともされています。
オレンジ色の効果
オレンジ色は「食欲増進」効果があります。
オレンジ色は胃からグレリン、膵臓からインスリンを分泌する作用を持ちます。
グレリンとは食欲が刺激され、空腹感が生まれるホルモンです。
食が細い方は周りにオレンジ色の物を置くといいでしょう。
黄色の効果
黄色は学習や記憶力の増進、快楽、幸福感の効果があります。
黄色は下垂体からエンドルフィンを分泌する作用を持ちます。
ポイント
エンドルフィンは鍼治療の時に放出するホルモンで痛覚の喪失(鎮痛作用)の役割があります。
緑色の効果
緑色はリラックス効果、記憶力向上の効果があります。
緑色はシナプス前膜からアセチルコリンを分泌する作用を持ちます。
アセチルコリンは認知力に関連しているホルモンです。
ポイント
認知症の原因の一つにアセチルコリンの不足があります。
また、リラックス効果があるため自殺の名所である橋を緑色にしたことで自殺が3分の1になったという話もあります。
青色の効果
青色は安心感、集中力の向上の効果があります。
青色はセロトニンを分泌する作用を持ちます。
ポイント
セロトニンが不足するとうつ病の原因の一つです。
つまり、光を浴びてない人がうつ病になりやすいのもホルモンが関連しているのですね。
青ペンを用いた勉強法はセロトニンを分泌させることによって集中力向上させる役割があります。
紫色の効果
紫色は副腎髄質からノルアドレナリンを分泌させる作用を持ちます。
ノルアドレナリンは血圧上昇作用があるため、赤色と似たような「情熱、興奮」の効果があります。
しかし、赤色はアドレナリン、紫色はノルアドレナリンを分泌させるため効果は違うと考えられます。
少し専門的な内容を含んで説明しますがアドレナリンは体を動かした際に、副腎髄質から分泌されてに血管の収縮、心拍数の上昇が見られます。
これにより、痛みや疲れを感じにくくしています。
一方、ノルアドレナリンは青斑核から脳全体に分泌されるため、感情を司る脳に対して大きな影響を与えます。
例えば、注意力の向上、不快感、恐怖感はノルアドレナリンによるものだと考えられています。
注意
しかし、今日の専門家の中でも紫色に対する意見は分かれています。
人によっては「恐怖」、「不快」を連想させて敬遠する人も多いと思います。
一方、セラピストの意見では傷を癒す効果があるという人もいます。
社会で用いられている色の効果
陸上のトラック
皆さんは「陸上のトラックの色は何ですか?」と聞かれたら何色と答えますか?
実は2009年世界陸上ベルリン大会を境にトラックの色が赤から青に変わりました。
これにより選手のパフォーマンスは向上しました。
ココがポイント
2007年の世界陸上では世界新記録が0であり、トラックの色を青にした2009年の世界陸上では世界新記録が2種目、大会新記録が5種目だったそうです。
赤いトラックではアドレナリンが分泌されて、興奮状態となり筋肉の硬直が起こるらしいです。
水泳選手もレース前に筋肉をよくほぐしていますよね。
一方、青いトラックではセロトニンが分泌されるため、緊張がほどけて、タイムが良くなるそうです。
自殺防止
通勤、通学の際に駅のホームで見かける青いLEDライトも実は自殺防止の目的で使用されています。
2012年10月9日、東京大学大学院経済学研究科の澤田康幸教授らは、「首都圏のある鉄道会社のデータを用いた統計分析により、駅ホームにおける青色灯の設置後に鉄道自殺者数が平均して約84パーセント下落することが分かった」と発表しました。
厚生労働省によるデータでは青色LEDの影響もあって、年々、駅のホームによる飛び込みは減少しているそうです。
まとめ
色の効果は私たちの社会でも知らないところで多くの役割を発揮しています。紹介した内容は社会に溶け込んでいる一部に過ぎません。色を見たときに企業が考えている戦略を街中やスーパーで探してみましょう!